いつもケンカっぱやい男の子に対しておこなったある先生の対応が、とても興味深かったのでご紹介します。
ある先生はその子がおもちゃを取った時、叩いた時、乱暴した時、かみついた時…そのことについては男の子に対して何も注意をしませんでした。普通は「叩いちゃダメよ」等と言うと思いますが、一切言そのようなことを言わなかったのです。そのかわりに、ある先生は以下のことを実践しました。
手を出した男の子に対して注意をするのではなく、手を出された子の気持ちを代弁して伝えました。「それ欲しかったのかな?」と。そして、傷ついた子の気持ちをひたすら伝えました。「叩かれて痛かったみたいよ」「おもちゃ取られて泣いてるね」と。
さて、そんな日常が繰り返され、その子はどうなったと思いますか?もちろん時間はかかりましたが、友達を叩かなくなり、無理やりおもちゃを取らなくなり噛み付かなくなったのです。
実はこの子も自分でわかっていたのです。いつも叩いてしまう自分、おもちゃを取ってしまう自分、かみついてしまう自分が嫌いな事を。でも、その時になるとつい手が出てしまう、噛み付いてしまう。「誰か僕を止めてー!」と叫んでいるのです。「ダメだってわかっているけどやっちゃうの。」そう言います。
だから、ダメなことがわかっているのだからその事に関しては一切言わず、自分の気持ち、人の気持ちを伝えて行ったのです。そして、段々と思いやる気持ちがその子の心に浸透していきました。
人は失敗したり、ダメと思ったり、挫折を味わう時もう充分に落ち込んでいます。だからさらに追い打ちをかけないことですね。そして、次に向けてどうすれば良いかを一緒に考えること。そして、良い方向に向かった時、この場合は叩かなくなった時、噛み付かなくなった時、我慢できた時。「今、叩かないで我慢してたね!」「おもちゃを取ろうとしたけれど自分で止めてたね」と、その時のお子さんの頑張りをほめていきたいものです。
失敗した時こそ、落ち込んだ時こそ、タイミングと褒めどころを押さえて、ほめる。この技術をお子さんが小さい時に習得してしまいましょう。このコツを覚えていったら思春期の大変な時期をラクに乗り越えられますよ。
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